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テクノストラクチャー開発物語

 

災害に負けない、安心・安全の住まいをパナソニックの技術で!

キッチンやバスルームなどの設備機器から、内装材や外装材、エクステリア建材まで手がけるパナソニックESにとって、その器となる住まいの開発は大きな夢でした。

「お客様に、安心して暮らしていただける住まいを提供したい」。

そんな発想から、平成5年(1993年)、「松下電工(現パナソニックES)で住宅工法を開発しよう」という動きが芽生え始めました。

 

どうすれば木造の弱点を克服できるのか

従来の工法 従来の工法 開発当初のテクノストラクチャー工法

当時の住宅工法を徹底検証したところ、最も多くのお施主様に望まれ、そして建築されているのは木造住宅だという事が分かりました。

そして同時に、時代の流れで、技術を継承する熟練大工の不足や、住まいの骨格となる良質な木材が減りつつあるという事実も浮き彫りになりました。

 ・木造躯体の弱点を克服した工法であること

 ・大工の腕に左右されない、施工性に優れた工法であること

その2点に焦点を合わせて議論した結果、柱には圧縮強度の高い木材を使用し、梁には曲げ強度の高い鉄骨を組み合わせる、という結論に至りました。

 

構造計算システムの構築

  開発当時の構造計算の画面  当時の自動躯体設計システム

構造躯体の弱点強化と共に最重要課題だったのは構造解析システムの構築でした。

それは木造住宅の良さである「自由度の高い間取り」を生かし、かつパナソニックとして、住宅の安全性を科学的に裏付けるためには必要不可欠な要素だったのです。

 

住宅クラスの建築物では前代未聞の高度な構造解析システム。

強度確認は手探り状態で、ひつひとつの課題を解決しながらプログラムを組み上げて行きました。このプログラムこそが、一般的な簡易構造計算とは次元が異なる「災害シュミレーション」へと繋がっていくのです。

 

完成間近に起きた大震災

  実験と同じ震度7の地震による被害  松下電工(現パナソニック電工)本社構内に建てられた最終の試作棟

プロジェクト始動から約1年半。

様々な実験と試作を繰り返し、ようやく最終の実験棟が完成してから1ヵ月後の平成7年1月17日早朝。全半壊家屋25万棟以上という被害をもたらした阪神・淡路大震災が起こりました。「地震に強い家を建てる」という意識の大切さを、改めて噛み締めたそうです。

試験棟が建つ門真市も震度5の強震に襲われましたが、無事を祈りながら駆けつけたスタッフが目にしたもの。それは、基礎のわずかなヒビさえない、無傷の試作棟でした。

テクノストラクチャー住宅の強度が実証された瞬間でした。

 

様々な苦労を乗り越え、ようやく完成したテクノストラクチャー

  初出荷の様子   まっすぐ天に伸びる柱とそれらを力強く支える梁

結露対策、屋根の収まり、施工しやすい工夫・・・。

完成するまで気の遠くなるような実験、検証、やり直しを繰り返して辿り着いた平成7年(1995年)7月。いよいよ全国に向けての出荷が始まりました。

 

それから月日が流れ、2015年2月末時点で、全国のテクノストラクチャー住宅の施工棟数は47,460棟を超えました。時代の最先端を行く住宅であるために、これからもテクノストラクチャーの改良・研究は続いていきます。

 

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